田んぼと畑以外とにかく何もない、ど田舎生活がこんなに辛いと私は思っていませんでした。引っ越して3ヶ月も立たないうちにメンタルがおかしくなり、ヒステリー。車はあるのに出かけるところもなく、みるみるうちに疲弊していきました。
とにかく何をしても辛く、元いた場所へ帰りたいけど帰れない虚しさに、とにかく泣いてばかりいました。「田舎、辛い」と検索しては、ネットの辛辣な意見を目にしては辛くなり、村に馴染めない自分を責め、とにかくあの8ヶ月はとにかく地獄のような日々でした。
村には心療内科などなく、100km先にある市の心療内科に通い、先生のアドバイスで引っ越してからは症状が嘘のように消え、カラッと元気になったのです。
あわない土地は人をこんなにも追い詰める…。反省もこめて、また同じような人が出ないことを祈り、ここに備忘録として「回復まで」と記録しておきたいとおもいます。
診療内科との出会い
4件ほど断られ、100km離れた総合病院に拾ってもらうことができました。
あわないところに暮らしてれば、おかしくなるよ。
君はいたって普通だから大丈夫!
先生のこの言葉で、私はすべてのモヤが晴れていくような気持ちになりました。
いままで、「引っ越すなんて旦那に申し訳ない」とか、「私の我慢が足りない」だとか、「新しい土地に8ヶ月もいて馴染めないなんで私がおかしいんじゃなか」とかひたすら自分を責めていたことに気づいたのです。
引っ越しが決まって
確かに、あっちは何もないからな〜。。
環境起因だから、そこが変わらないとよくはならないね。
旦那さんと話し合ってみたら?
先生の説明も聞いて、旦那もようやく「環境」がそれほどあっていなかったと気づいたようでした。まあ、私自身が気づいてなかったわけですから、旦那さんがわからなくても無理はない。。
唯一「ちゃんとした街」が、その病院があった100キロ先の中核市でした。人口も22万人ほどいて、大学もあり若者も多く、活気づいた文化都市です。
そこに引っ越すと決まってから、私の体調や顔色はみるみるよくなり、生気が戻っていくのを感じました。旦那の職場には1時間ちょっとかかりますが、奥さんが毎日家で横になり泣いている生活より大分・・いや全然マシなはず。
惨めさからの解放
引っ越す前は、旅行にいっても「帰ったらあの村が待っている」「村から出てきた田舎者と思われているのでは」といった謎の惨めを私はずっと感じてました。ちょうど新築のマンションに賃貸で入ることができ、家も2LDKと広くなりました。
よく考えると、ど田舎で人も数える程しかおらず、そんな中一日中、狭い家で仕事してたら普通におかしくなりますよね。そんな惨めさからも解放され、びっくりするほど元気になりました。(というか元通り)
家が快適になった (ど田舎ではマンションが殆どなく、ロクに選べもしなかった)ことや、住所が「市」に変わったこと、昼間は気分転換に出かけられる場所がたくさんあり、カフェやお店もそれなりにあるので「外で仕事ができるようになったこと」で、ますますエネルギーが満ちていき、辛さを考えることはなくなりました。自分らしく生活できるってとても大切なことです。
原因は「環境」だった
「死にたい」「もう人生を終えたい」と思うほど、追い詰められたど田舎生活。
普通人は何か辛いことがあったり、気分が荒むと「気分転換」をしてまた前を向けるものですが、今回はその「気分転換」の術が一気になくなってしまったことでメンタル大暴落に至ったようです。
- 馴染めない自分がおかしいのでは
- 前のところに戻りたいなんて思ってはいけない
と、延々と考えていましたが、「環境があわなかった」とそれだけだったようです。東京に戻りたいと考えることもなくなりました。それなりにお店があって、カフェもあって、人もいて、自分らしい生活が送ることができれば、「元いた場所」にこだわらなくなる、というのもまた学びでした。
まとめ
元気になれない、力が湧いて来ず何もできない、何もかも悲観的に考えてしまう、あの日々は救いようのない蟻地獄のような日々でした。今思い出しても本当に辛くて、でも段々と薄らいでいるのか、実家に逃げた日々も含めたあの12ヶ月は、「辛かった」以外あまり思い出すことができません。
当時はどうやって乗り越えたのかを知りたく、転勤妻さんのブログだったり、総合職で田舎へ転勤になった方のブログだったり、色んな方のブログを読み漁っていました。なので、このブログがいつか誰かの、何か、少しでも助けになればいいなと思います。
ナマコが嫌いなのに、毎日ナマコを食べさせられていたら元気がなくなっていくのと一緒で、環境ってそれほど大きいものなんです。
いや、本当に死ななくてよかった。
自分の好き嫌いに正直に、うま〜く嫌いなことも避けながら生きていくのがとても大事。また辛いこともあると思いますが、そのときは自分の心を大事に「自分なりの乗り越え方」で進んで行けたらなとおもいます。
その後の話
意外にアクセスが多くて、自分でも驚きました。
田舎に越して、鬱っぽくなっている方がやはり他にもいるのでしょうか…。その後ですが、パン教室や犬の幼稚園に通ううち、いく場所ができて、段々と居場所ができていきました。
そして娘も生まれて、寂しいどころじゃなくなりました。子供繋がりで、知り合いができ、意外と転勤妻、移住妻さんがいることも知り、嬉しいご縁もつながっていきました。引っ越して本当によかった。
そして、最初は辛くても、段々色々ちょっとずつ動いていくうちに、住みやすい街になっていくのかなともおもいました。(2024年7月追記)