最近学校問題の本質をついているなと感じたのが、羽海野チカさんの漫画、「三月のライオン」です。将棋をメインとした漫画ですが、サブストーリーとして、色んな人の物語が描かれています。6巻に出て来るのは女子同士のグループ問題、シカト、巧妙なイジメ、助けた人がターゲットとなる異様な空気に本人「河本ひなた」が必死に向き合う姿、最後は学校側が本格的に動いて、解決するところまでしっかり描かれています。今日はそんないじめに屈せず、戦い続けた彼女の名言をご紹介します。
「イジメはダメだ」自分が被害にあっても揺らがない強さ
後悔なんてしないっっ しちゃダメだっ
だって私のした事はぜったいまちがってなんかない!!(3月のライオン 川本ひなた)
わけもなくいじめられるちほちゃんをイジメる、陰湿な女子グループ。誰もが見て見ぬフリをするなか、ひなただけはちほちゃんの味方でい続けました。シカト、無茶振り、隠し、いろんな痛みを味わいちほちゃんは父親の赴任先へ引っ越すことに。それを悔やむひなた、明日からは自分がターゲットになると知りながらも、彼女は強く言い切りました。
クラスのなかにいると何が正解か、正しいのがわからなくなったりするものです。そんな中でも自分の信念を貫き続ける、彼女の強さが感じられる言葉です。
卒業まで通い続けることが、相手への一番の仕返し
私は学校には絶対最後まで来る!!無視はこらえる!!
でもやられたら「やめて」って声を上げる黙ったりなんかしない!!
こんな所何があったって生きて卒業さえすれば私の勝ちだ!
(三月のライオン 川本ひなた)
ちほちゃんが学校を辞めても、全く反省する気がないどころか、それすらバカにする女子グループ。それを見たひなたは、「この人たちは何があっても反省することはない」と気付きます。彼女らにとっては日常生活の一部であり、ケロっと忘れてまた普通にのうのうと生きていくのだろう、と。
これは「そんな人たちのために自分の人生を犠牲にする必要はない」と泣きながらも口にした言葉です。近くにいる姉、妹、おじいちゃんの愛情をたくさん受けていたから、これは普通じゃない、と、それを真っ向から受ける必要はない、と知っていたのかもしれません。
ひとりぼっちの修学旅行も、強い意思をもって参加
ううん行く 行かなきゃダメな気がする…
でないとこの先ずっと何年も大人になってからも後悔しそうな気がする(三月のライオン 川本ひなた)
孤立したなかでの修学旅行、ホテル、観光地での辛さを想像し前夜に胃痛で苦しむひなた。「お休みする?」とお姉ちゃんに聞かれ、答えた言葉です。嫌がらせを重ねる周りに屈したくないという思いと、後味の悪さを残すよりは、きちんといって終わらせたい、という思いがあったのかもしれません。
あとがきにかえて
学生時代って自分で決められることが限られているので、窮屈と感じることが多いとおもいます。言葉は使い方によって凶器にも薬にもなります。「三月のライオン」にはそんな人を元気にする言葉がたくさんつまっているのです。読んだ後にほっこりして、心があたたかくなるような漫画ですので、ぜひ読んで見てくださいね。いじめへの具体的な対処法、心の持ち方についてはこちらに記載しておりますので、学校を辞めたい、辛いあなたへ伝えたい10のこと参考にしてみてくださいね。
コメント