原作西尾維新先生の『物語シリーズ』には名言がいっぱいでてきますよね。この記事では「他人に頼る、生きる」というトピックだけでなく、「自分の責任」といった部分に深く切り込んだ、憑物語の名言をまとめてみました。
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① どうせなら成功して成長したいよ
「だからって失敗や不幸を、犠牲や悲しさを、『いいもの』だとは思えないし思っちゃ駄目だろ」
「どうせなら成功して成長したいよ」
出典元:憑物語 阿良々木暦
「ここ数ヶ月ですっかり大人になったんじゃないですか、いろんなものを代償に、いろんなものを失いながら成長してきたってことなんですかね」と扇ちゃんに言われて、阿良々木くんが返した言葉ですね。失敗や不幸に甘んじて、「こんなに頑張っている」というのは結局自己満足でしかない、身を削りながら進むことを果たして成長と呼べるのか、考えさせられる言葉です。
② 仲違いしたってわけじゃなくても、人は離れていくもの
「仲違いしたってわけじゃなくとも、時間が経過すれば、人は簡単にばらばらになっていく」
出典元:憑物語 斧乃木余接
なにかあるわけではなくっても、お互いの環境の変化でバラバラになっていくって実はよくあることなんですよね。新しい世界へ手を伸ばそうとするのも寂しいゆえのこと、けして悪いことではなく、それもまた新しい何かに出会うチャンスといえるのかもしれません。
③ ちゃんとするって、なんなんだろうね
「でもちゃんとするって、なんなんだろうね。正しいってなんなんだろうね」
出典元:憑物語 斧乃木余接
人にはそれぞれ自分の「正しさ」というものがあって、それがぶつかったときに争いが起きたりするわけです。「自分の正しさ」ばかりを主張していると、どんどん意固地になって、収集がつかなくなってしまう。ほどよくゆるく生きることも大切なのかもしれません。
④ 人間には、越えてはいけない一線がある
「人間は化物(こう)なってしまえば、おしまいだ」
出典元:憑物語 斧乃木余接
盗むにしても、人に何かするにしても、「人として越えてはいけない一線」というのはあるとおもいます。感情や理性をもっていて、コントロールできるのは唯一人間だけなのですから。
⑤ あんまり溺れるなよ、力やなくて自分に
「タイミングが良すぎるっていうのは、ただの偶然でないんやったら概ね人為的なものや」
「あんまり溺れるなよ、力やなくて自分に。自己陶酔やでそれ、悲劇的な状況に溺れるなっちゅうねん」
出典元:憑物語 影縫余弦
ツケがまわってきた、天罰がくだった、急に降ってきた不幸に対して、そう感じることもあるかもしれません。でも本当はどうなのか、偶然が重なっただけかもしれないし、他の誰かの関与があるのかもしれない。感情に浸らず「現実をみて、対処すること」が大切だと、諭されているような気持ちになる言葉です。
あとがきにかえて
憑物語には「何かを為すためには対価が必要」ということをひしひしと感じさせるワードが多く出てきます。何かを得るためにはそれなりの代償が必要で、過分な要求には帳尻あわせが必要となる。人生にパワーバランスと言うものは確かにあると思います。もし「努力」や「犠牲」が必要になるときがきたら、それを代償だと、不幸だとは思わず、「次に得るものを得るための大切な準備期間」だと捉えてみてはいかがでしょうか。事象は変わらないかもしれないけれど、捉え方はなんとでも変えられるもの、人生最終的にプラマイゼロになるそうですから。
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