原作西尾維新先生の『物語シリーズ』には名言がいっぱいでてきますよね。この記事では「人間の想い」、「背負うべき代償」といった人間の深さに切り込んだ、化物語の名言をまとめました。
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① やればできるなんて、言葉に酔ってるだけですよ
やればできるなんて、聞こえのいい言葉に酔っていてはいけませんよ、阿良々木さん
その言葉を言うのは、やらない人だけです
出典元:化物語 八九寺真宵
本当にやっている人は、やる気のある人は、「やればできる」という言葉は使わないのでしょう。本当にやりたいこと、叶えたい願いはひとには逆に人には言えなかったりするものです。
② 背負わなくてはいけないもの
どんな重かろうと、それはきみが背負わなくてはならないものだ
他人任せにしちゃあ―いけないね。
出典元:化物語 忍野メメ
人生良いことだけではなく、善悪に羞恥心、ときに何かを為すための代償といろんなものを経験していくわけですが。忘れるのではなく、誰かになすりつけるのではなく、ときには自分で背負っていかなければならないものもあるのです。
③ 助けない、力は貸すけど
「助ける?そりゃ無理だ、君が勝手に一人で助かるだけだよ」
出典元:化物語 忍野メメ
人は被害者にもなるし、加害者にもなりえる、見方を変えるだけでいかようにも捻じ曲がってしまう。被害者ぶるのは何の解決にもならない、事情を抱えている人なんてたくさんいるわけで、悲壮感に溺れていては、進めないことも世の中にはたくさんあるのしょう。
④ どうか私の重みを返してください
ごめんなさい、そしてありがとうございました。
でも、もういいんです。それは私の気持ちで、私の想いで、私の記憶ですから。
私が背負います。お願いします、どうか私に私の重みを返してください。
私に私のお母さんを返してください。
出典元:化物語 戦場ヶ原ひたぎ
人の記憶っていうのは都合よくできているわけではなくて、悪い思い出だけぽいっと捨てることはできないんですよね。その中には、幸せで楽しい思い出も、しがらみもセットになって、心の中にひっそりとあるわけです。彼女は全てをなくして、はじめてその大切さに、気が付いたのかもしれません。
⑤ 苦い記憶も含めて、全て自分なのだから
「つまり戦場ヶ原は、カニに行き合った時に、母親へのしがらみを全部切ったのだ。母親のことで思い悩むことをやめた。思うのをやめた、重みをなくしたのだ。自ら進んでズルをした
ーそれなのに、それでも、それゆえに戦場ヶ原ひたぎは返して欲しかった。返して欲しがった。もうどうしようもない、母親の思い出を、記憶と悩みを」
出典元:化物語 阿良々木暦
悩みも、つらいことも、しがらみも、ないに越したことはないのですが、それをどう乗り越えていくかで「人間らしさ」が深まっていくような気がします。苦い母親の記憶も含めて、そのすべてが彼女を作っている。楽しかった日々は戻ってこないけど、いまの彼女にとっては記憶が唯一の母親であり、何より大切なものだったのでしょう、先に進んでいくために。
⑦ 何も変わらない、なんてことはないわ
ありがとう、阿良々木くん。私はあなたにとても感謝しているわ。今までのこと、全部謝ります。図々しいかもしれないけれど、これからも仲良くしてくれたら、私とても嬉しいわ
出典元:化物語 戦場ヶ原ひたぎ
素直で飾らない言葉って、必ずひとに伝わるものです。悪いと思ったら、相手に対して申し訳ないことをしたと思ったらしっかりと謝る、自分の気持ちを素直に、飾らずに伝えるって人としてとても大切なことですよね。
あとがきにかえて
化物語「ひたぎエンド」のなかには、人間の重み、しがらみに関するメッセージがたくさん込められています。思い悩むのは面倒くさいって思ったりもするんですけど、それを一緒に解決するから絆が深まるし、心があったかくなったりもするんですよね。嫌なことをスパスパっと切るのもある意味賢明な判断ではあるのですが、「自分に必要な重み」というのもあるのかもしれません。
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