原作西尾維新先生の『物語シリーズ』には心を熱くする名言がいっぱい。この記事では「善悪」や「我慢」といった人間らしさに切り込んだ、化物語の名言をまとめました。
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① 呪いを解くのは、呪いをかけるより難しいんだ
呪いを解くのは、呪いをかけるより難しいんだ。
生半可な知識でやったら状況が悪化するのは、当然だよね。
それに運も悪かったみたいだね。
出典元:化物語 忍野メメ
中途半端に手を出して余計に酷くしてしまう。それに自分では良しとしていても、タイミングや運といった自分でコントロールできない要素がはいってくると、さらに混沌をうむことに…。「全て自分のせい」ということもない、だからこそあえて「人を頼る」ことが必要な場面もあるのでしょう。
② 我慢しなきゃいけないのが、そもそもおかしいんだ
我慢しなきゃいけないのが、そもそもおかしいんだよ。
痛いときは、痛いでいいんだ。
出典元:化物語 阿良々木暦
辛いときに辛いって、なかなか言えないものなんですよね。大変なときほど自分に負けないように、惨めな姿を晒さなくていいように、歯を食いしばって頑張ってしまう人もいるかもしれません。でも「辛い」っていっていいんです。じゃないと周りは気づかない
③ 人ヲ呪ワバ、穴二ツ
「ーだけど回避しても、蛇切縄は今度は、呪いをかけたその生徒のところに帰ってしまうそうだ」
「人を呪わば穴二つ、ということだな」
出典元:化物語 阿良々木暦 / 神原駿河
他人を呪って殺そうとすれば、自分もその報いで殺されることになるので、墓穴が2つ必要になる。「人を陥れようとすれば、自分にも悪いことが起こる」というたとえですね。負のエネルギーはときとしてものすごいパワーを持ちますから、できるだけ早く手放してしまうのが得策なのでしょう。
④ おとなしくしろ、興奮するな
おとなしくしろ、興奮するな。興奮すると毒が回るぞ、阿良々木先輩。蛇は気性の荒い生き物だが、臆病なんだ。おとなしくやり過ごせば、どこかへいってしまう
出典元:化物語 阿良々木暦 / 神原駿河
カッとなって感情的な言葉をはいたり、フォローするつもりが墓穴を掘ってしまったり。人間はついつい反射で、反応してしまう生き物です。でも案外いったん時間をおいて、冷静になるとまったく違う結論を導き出せたりするんですよね。ときにゆるりとやり過ごす柔軟さも、生きる知恵なのかもしれません。
⑤ あなたが守りたいのはだれですか
「阿良々木先輩、頼むから、助けるべき相手を間違えないでくれ」
「ーごめん、辛い役目をやらせてごめん」
ー蛇はかえる、遣わした者の場所へと、呪いを持ち帰るために
出典元:化物語 神原駿河 / 阿良々木暦
全ての人を助けるってことはできない、そして全ての人に好かれることもないんですよね。道に迷いそうになったときは「自分はどうありたいのか」「誰の力になりたいのか」原点にたちかえると、自分にとって大切なものがみえてくるのかもしれません。
あとがきにかえて
呪いを受けた千石撫子だけでなく、あろうことか呪いをかけた本人まで救おうとした阿良々木くん。後輩神原の「助けるべき相手を間違えるな」という言葉で我にかえり、彼は「辛い役目をやらせてしまった」ことを謝ります。「それはダメだろう」と、誰かを止める勇気っていうのは、なかなか出せるものではないですよね。瞬時に判断した神原も見事ですが、それが「辛い役目」だったと気づいた阿良々木くんもさすがですね。
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