仕事を割り振らず全て自分でやってしまう人は一体何を考えているのか。周りに手のあいている人がいるのに、なぜ忙しいなか一人で完結させようとするのか。
「仕事を囲い込み、人に振らない人」の心理と対処法を考察しましたので、詳しく解説していきます。
仕事を囲い込む人の特徴と心理
自分の仕事、成果だけが気になる
若い時は、「与えられた仕事」をいかに早くこなすかが重要で、それに対する評価ばかりが気になるものです。もっと平たくいうと、自分ひとりで出せる成果はたかが知れているのですが、それに気づかず、「人を信頼して頼む」ということがなかなかできません。
キャパオーバーになる寸前、またはなってから、「ごめん、頼む」と頭を下げることもありますが、それが数回続くと、逆に「ギリギリに頼めば、なんとかなるもんだ」とおもいそのまま年齢を重ねていく人もいます。
いつまでもプレーヤーじゃいられない
しかし年齢があがっていくと、管理系の仕事が任されるようになります。ここで大半のひとはようやく何か壁にぶつかってはじめて人は、「ひとりじゃとくになにもできない」ことを悟るのです。
就業時間が7時間のなかで本当に集中できるのはどのくらいでしょうか。ひとりで根を詰めて働くより、各々の個性を見て、得意な人に業務を割り当てたほうが早く仕上がる可能性もあります。
クオリティが気になる場合は、その後修正して、コミュニケーションをとりつつ改善をお願いしていけばいいわけで、最初は面倒でも3ヶ月後、半年後には目に見えて自分の業務が減り、新しいことにも取り組めるようになっているはずです。
部下を育てられるか否かは評価ポイントのひとつでもあるので良いことづくめなのですが、そこまでのプロセスを面倒くさがると、「仕事を囲ったまま」忙しい日々を重ねていくことになります。
なぜ、あのひとは仕事を囲うのか
それは、
- 人を信じられない
- 自分でやったほうが早いという自惚れ
- 大きな失敗をしたことがない
- プレーヤー気質(自分が駒として動いていたい)
- 多く仕事をこなすことが、「できる人」だと思っている
などいろいろな背景と理由が考えられます。
ちなみに恥ずかしながら、仕事を囲い込んでいた頃の私は全て当てはまっていたかもしれません…。職場をみていると、人によってはプライドが高く、自分のペースを乱されるのを嫌うため、「人に割り振る時間があったら、自分でやったほうが早い」と考えている場合もあるようです。
傾向と対策
仕事を囲う部下への対処法
ひとつ大切なのは、付かず離れずで見守り、部下の「自分で考え動く力」を育てることです。そのためには能力の上限ぎりぎりの高めの目標をたてて、少し距離を置いて「自分でどう仕事を進めていったら良いものが作れるか考える力」をつけることが効果的です。
もちろん部下より経験があるので、「このままでは失敗するだろう」と思うこともあるでしょう。でもあえて教えない手を出さない、「多少の失敗」は成長に必要です。
わたしも、何社も巻き込むプロジェクトを起こして、自分だけじゃどうしようもならない体験を何度もしました。その上抱え込んだ仕事をずっしり背負ったのでもう目の前は真っ暗です。
プライドなんて殴り捨ててガムシャラに動き、周りに協力を仰ぎ多くの協力を得て成功した過去があるからこそ今があります。人はそうして痛い思いをしながら少しずつ、「社会での仕事の仕方」を覚えていくのではないでしょうか。
仕事を囲う上司・同僚への対処法
まずは、上司のさらに上の階層の人たちへ状態を相談して指示を仰ぎましょう。ときに、「手を出さないこと」が有効になることもあります。「あの人はいま、人の助けを借りること」を学んでいるのだと割り切ること。
へたに「なにか手伝えることはありますか?」と土足で踏み込まず、仕事の依頼やヘルプがきたら全力で手伝うこと。これは意地悪をしているわけでも、突き放しているわけでもないのです。程よく放っておくことそれ自体がその人の成長の手助けになることもあるのです。
触らぬ神に祟りなしと言う通り、意固地になっているひとの心を開くのは大変なものです。自分の身を守りながら、心労しない働き方を覚えるのも社会で生き抜く知恵です。
まとめ
というわけで、仕事を囲う人の心理と対処法、
- 仕事を囲っている人は、
- 自分でやった方が早い、と自己完結する傾向がある
- しかし一人で出来ることはたかが知れており、いつか「人の力を借りること」を学ぶ日がくる
対処法としては、
- 部下へは、「ちょっと高い目標設定をして、成長の機会をつくる
- 上司の場合は、上層部 (上司を評価する立場の人) へ相談・指示を仰ぐのがベター
というお話しでした。.
そもそも人間関係云々より、仕事は「会社にとっていかに価値を残せるか」が大切なので、最終的にそれができていれば、究極どっちでもいいのですが、プレーヤーとしていきていけるのは35歳前後が限界ではないでしょうか。
転職をするとしても、それ以降はマネジメント経験がないとしんどくなってくるのも事実かもしれません。
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